Hit & Strength !
最終更新 2006/09/26
計測をしていて、よく質問される項目にポンダーの「ヒットとストレングスとは?」とたずねられることがあります。
なんとなく、ポンダーの受信電波の強さ?という感じは皆さん抱かれるようですが、本当の意味をまとめてみましょう。

辞書でストレングス = Strength を調べると「力。勢い。強さ。」とあります。文字通り受信したポンダーID情報の強さを示しているわけです。またヒットは、トランスポンダーの情報が、一度ループを通過する間に何回受信したか?ということとなります。
ヒットとストレングスどっちが大事?もちろんどちらも大事ですが、ヒットはループの通過速度が速ければ少なくなりますし、ゆっくり通過すればたくさんの情報を受信するわけです・・・デコーダーでは一度の通過につき最も大きなヒットを瞬時に計算してコンピューターに送りますので、極端なことを言えば、ただひとつの確実なヒットがあればいいわけです。
それでは、確実なヒットの大きさは?AMB社に問い合わせたところ80のラインはキープしてくださいとのことでした。
ただ、アンテナで受けているノイズが大きければ、それに対応してより大きなヒットが必要となりますので、注意が必要です。
ざわざわとうるさい場所では、大声で話さなければならないのと一緒ですね

どうですか、いわれてみれば、単純明快なヒットとストレングスの関係ですが、たまたま先日のレースで面白い現象が確認できましたので、関連項目としてご紹介いたします。

それは・・・「早い選手ほどヒットとストレングスが高い!」=ミスカウントがない・・ということです。
本当?にわかに信じがたいとは思いますが、下の図を見てください

グランドファイナル通過記録 下位メイン通過記録
( トランスポンダーIDは個人の名誉のため一部隠させていただいています )

いずれもスパーク2の通過記録ですが、左図がグランドファイナルで右が下位メインのものです。
赤枠がヒット、青枠がストレングスでス右と左を比較した場合、右のストレングスが若干低いものの特段問題となるものでもなさそうです。
ところがヒットに関しては、下位メインの殆どの選手が警告20の設定を下回り、黄色のワーニングがついています。
実際のループ通過速度は当然左のグランドファイナル選手の方が高いため、本来であれば、左右の結果は入れ替わるべきといえます。
「なんで、遅い選手のヒットがすくないの?」RCカーを早く走らせるためには、操縦テクニックが必用なのはもちろんですが、それに加えマシンメンテナンス技術も必要ということだといえると予想されます。
RCマシンを早く走らせることが出来る選手は、マシンのセッティングにトランスポンダーの搭載位置、配線の取りまとめ、をも上手に処理している証拠といっていいと思います。
選手は普段の練習から、ラップタイムのみならず自分のポンダーのコンディションにも十分気をつけるといいでしょうし、サーキットの計測担当者も読み込みの良くないマシンを見つけたら、適切なアドバイスをするようにすることをおすすめします。
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